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1 第4戦 富士スピードウェイ   〜 パドックにて 〜



富士スピードウェイは静岡県駿東郡小山町にあるサーキットである。
略称は「FSW」。
運営会社の「株式会社富士スピードウェイ」の英文社名であるFuji International Speedway Co.,LtdにちなみFISCOと表記されることもある。
2000年にトヨタ自動車が三菱地所から同社を買収し、2003年の9月から営業を停止して改修工事を開始、2005年4月10日にリニューアルオープンした。
新コースはセパンサーキット(マレーシア)や上海インターナショナルサーキット(中華人民共和国)など、最近新規にF1を開催しているサーキットのほとんどでデザインを担当しているヘルマン・ティルケの手によるもの。
旧コースの特徴の一つであった1.5kmの直線は残されつつ、コースが現代的に改良された。
大きな変更点としては、旧コースでは最終コーナーから直線にスムーズにつながっていた部分が、新コースでは入り組むような形に直されており、難易度が増している。
また、ランオフエリアはほとんどが舗装され、安全性が向上した。
これらの改修により同サーキットはF1開催に必要な資格であるグレード1を取得した。
鈴鹿サーキットでのF1日本GP開催の契約が2006年シーズンをもって切れるため、2007年以降の日本GP誘致に乗り出していたが、2006年3月24日、FOA(フォーミュラ・ワン・アドミニストレーション)とF1日本グランプリを2007年10月に開催することで合意したと発表した。
しかし、具体的な日取りは未定で、契約年数などの詳細な契約内容も発表されていない。


富士スピードウェイは標高約600mに位置しており、降水量が多く、霧に包まれることも多い。これがレース運営に支障をきたす可能性がある。
交通面でも、唯一の鉄道ルートである御殿場線が大勢の観客を輸送するには貧弱すぎる。
また駅からのアクセスも良くない。
エリア選手権だけであれば空いているが、もともと広い道ではないので、大きなイベントがあるときは混雑が予想される。
今日も、ハーレーのイベントがあり、いつもの東ゲートの方は混雑していた。
これまでは東ゲートから入っていたので、西ゲートから入るのは今回が初めてだ。


ティルケ氏によるデザイン。メインスタンドの屋根は折鶴をイメージしている。





ゲートをくぐってパドックに向かって車を進めると、駐車場の手前に警備の人が立っている。
車の窓を開けて「おはようございます」と声をかけると、「どうぞー」という返答。
おはようございますの返答としては違う気もするが、無事に通過できたのでよしとしよう。
控えめに少し離れたところに車を停め、自転車と荷物を降ろした。
車検の開始は8:05AMであり、あまり時間もないので、そのまま車検場に向かった。
車検場の中をのぞくと「車検場内撮影禁止」の文字が見える。
きっちりと法令遵守を行う応援隊であるので、写真は撮らなかったが、74番のマシンが順番待ちをしている姿が見えた。
出てくるまで、もう少し時間がかかるかな。





ここは、メインストレートの前半1/3あたり。
高くそびえるフェンスが邪魔になるが、猛スピードで駆け抜けていくマシンを、比較的近いところで見ることができる。
そしてほどなく、74番の赤いマシンが車検場から出てきた。
今日は國川さんもお手伝いに来られている。
「おはようございます」
元気で爽やかな声をかけていただいた。
みんな感じのいい人たちばかりなんだよね。
サーキットに来てレースを観戦するようになって、レースそのものの迫力に魅せられたということもあるけれど、こうやって色々な人たちと知り合いになれたことも、また来たいという気持ちにさせる大きな要因なのである。
まずはピットに向かおう。カメラバッグを担いで自転車にまたがったとき、ツッチーさんがバイクに乗って現れた。
いつものように東ゲートに向かった結果、例のハーレーのイベントによる渋滞に捕まってしまい、遅れてしまったようだ。
そんなトラブルもあったが、本日の応援隊3名も揃ったことだし、あらためてピットに向かうこととした。
さて、T-FLATにはMy自転車という移動手段があるが、まりぞーさんにはない。
しかも、歩くのがあまり上手ではなく、よく転ぶ。
そのとき、ツッチーさんが、
「わたしのバイクに乗っていきなさい」
さっそうと現れたのである。
まりぞーさんの身長では、バイクに登るのも一苦労だが、なんとかまたがることができて、快音を上げて去っていった










AAA
(写真:Tsuchy-san)

今日は13番ピットを借りている。
予選は9:20AMの開始であるため、そんなに余裕があるわけではない。
ピットに入るとすぐに準備が始められた。
今朝はすっかりいい天気なので、完全にドライコンディションだと思っていたが、
昨日はものすごい大雨だったのだ。
コースのところどころに濡れて黒くなっている箇所があるらしい。
このまま時間が経てば乾くのだろうが、念のためウェットタイヤも用意してある。
富士SWは山の中だし、急に天気が変わるかもしれない。
レースの準備は、色々なことを想定しておかなくてはならないのだ。



隣のガレージでは、TRICK☆STARの選手が準備をしている。
今日のレースでは、#6医王田選手と#19中島選手の二人が、若ちゃんのライバルとして争うことになるのだろう。
我々、若ちゃん応援隊としても、気になるところだ。




TRICK☆STARには青雷さんが応援に駆けつけている



携帯カメラで撮影中の青雷さん






再び13番ピット。
バイク好きのツッチーさんは、技術的な話が大好き。
國川さんをつかまえて、バイク論議を始めている。
特に、ヤマハのYZF-R6は2006年ニューモデルを出しており、関心が高いようだ。
國ちゃんの全日本参戦マシンはそのニューモデル。
「新しいR6は速いの?」「フレームの剛性が□△※☆○・・・」
ツッチーさんの好奇心は十分に満たされたことだろう。


ピットの中はかなり混みあっている

(写真:Tsuchy-san)

富士SWは賃料が高いので、みんなでシェアすることで単価を引き下げている。
結果として、ガレージ内はかなり混雑している。
他のチームの人にぶつからないように気をつけながら、バイクの移動が始まった。
予選の開始時刻が近づいてきたのだ。
若ちゃんもレーシングスーツに着替えるため車に戻った。
応援隊の方も、レース撮影の配置に着かなくては。
今日は一眼レフは2台のみ。
ツッチーさんと相談の結果、ツッチーさんは予選開始前のピットの様子からコカ・コーラコーナー、そしてヘアピンカーブへ移動するルート。
まりぞーさんとT-FLATは、ダンロップコーナーからシケインを狙うという役割分担。
シケインまでは距離があるので、早めに移動を開始することとした。







サーキット内の道路をてくてく歩いてダンロップコーナーに向かった。
その途中、視界の端にちょろちょろ動くものがいる。
うわっ。
なんだ、トカゲか。
やっぱり、山の中なんだな。自然がいっぱいだ。
予選スタートまで少し時間があるから、自然を味わいながらゆっくり移動しよう。





(写真:Tsuchy-san)



#38斉藤選手 これは豹柄なのか?

(写真:Tsuchy-san)

(写真:Tsuchy-san)




(写真:Tsuchy-san)


T-FLATがノンビリ移動している頃、ピットでは慌しく最後の準備を行っているところだった。
ツッチーさんも忙しく撮影に追われている。
待機用のピットに移るとすぐにスタンドにセットし、タイヤウォーマーをかぶせた。
時間のない中で、手早く作業が行われる。
今日はFISCO選手権のST600クラスとの混走のため台数も多く、ここでも混雑している。
ゼッケン38番は、BBSで登場されるNKYさんの知り合いで、斉藤さんとおっしゃるそうだ。
NKYくん曰く「白に黒の豹柄でものすごく目立つ」とのことで、確かに目立つのだが、
これって豹なの?
むしろシマウマの方が近いのではないだろうか?
なんにせよ、とても目立っていました。



(写真:Tsuchy-san)

各チームとも緊張感が高まる中、ピットレーンへの移動が始まった。
エリアとFISCOを合わせて、約30台のバイクがココに並ぶことになる。
このぐらいの台数になると、さすがに壮観だ。








(写真:Tsuchy-san)

(写真:Tsuchy-san)




(写真:Tsuchy-san)

レース開始前。
予選開始に向けて緊張が高まる時間帯だ。
カメラを構える応援隊にも、その緊張がひしひしと伝わってくる。
今、ピットに残っている応援隊はツッチー隊長のみだが、観戦記作成のために写真をチェックしているT-FLATは、結果を知っているにもかかわらずドキドキしてしまう。
いよいよ予選レースのスタートだ。
オフィシャルの合図に従って、一列ずつコースに出て行く。
緊張は最高潮に高まっていく。
そのオフィシャルが、ちょっと笑えるキャラクターであっても、緊張感が崩れることはないのだ。


(写真:Tsuchy-san)



予選レースのスタート

(写真:Tsuchy-san)




To be continued

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