2004 筑波ロードレース選手権 シリーズ第6戦 予選ラウンド

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小雨が降り続く中、予選のレースが始まった。

今回、レースの模様を伝えるため、「大手町一眼レフ友の会」会員の中から、

筑波ロードレース選手権 若松選手応援プロジェクト レース撮影スペシャルユニット

うさ公さんの好物

が編成されている。

NIKON D70デビューの「ツッチーさん」をユニットリーダーとし、最近は酒だけではなくNIKON D70にも溺れる「うさ公さん」、CANON 20Dデビューの管理人の3名からなるユニットである。

他のユニットについて紹介すると、すし屋の勘八ユニットとか、焼肉金太郎ユニットとか・・・

メンバー全部一緒やん!


まずはパドックの上から撮影に臨む。

デジカメは撮影枚数を気にせずシャッターを押せるのがメリットなので、とにかく連写を試みる。
大量にシャッターを切ったにもかかわらず、まともに写っている写真がほとんどない
・・・





「Fastest Lapは、現在のところ、1分09秒・・・」

コントロールタワーからの実況が聞こえる。

9月12日に行われた第5戦では、晴天のドライコンディションであったため、1分01秒〜02秒のラップタイムが刻まれていた。

ピントが甘いかな
さすがにこの雨では、各選手ともスピードを抑えざるを得ない。

それなのに・・・

望遠レンズを装着したカメラを覗き込んでいる「筑波ロードレース選手権 若松選手応援プロジェクト レース撮影スペシャルユニット」のメンバー。
あっという間にホームストレートを駆け抜けていった若ちゃんは、
気がついたときにはもう、第1コーナーに差し掛かっている。

      


「さぁ〜て、頑張っていきまし・・・」

ひゅぅ〜うん♪

あ、あ、あれ〜?今、行っちゃった?

ウェットコンディションのためスピードが落ちていると言っても、そりゃもう速いのだ。

筑波サーキットならではなのだが、ホームストレートを間近に見ることができる。

しかし、すぐそばをこのスピードで通っていくのだ。とてもカメラで追いきれるものではない。

それでも挫けずに、コースにカメラを向ける「筑波ロードレース選手権 若松選手応援プロジェクト レース撮影スペシャルユニット」のメンバー。
(長いので、以下「撮影隊」と言います。)←そこまで略すかっ!

え〜っと、何だっけ。あ、そうそう。

必死で若ちゃんの姿を追いかける撮影隊。

またピンボケだ・・・

しかし、それには訳がある。解説しよう。

レリーズラグ(レリーズボタンを押してから実際にシャッター幕が走り始めるまでの時間差)が、EOS20D60ms(ミリセコンド=1/1,000秒;60ms0.06秒ということね。)となっています。

一方、ホームストレートを走るマシンの速度が時速180kmとすると、1秒間に50メートル進んでいることになります。

したがって、60msの間にも3メートル進んでいるのです。

仮に、シャッターを押す瞬間まで「ドンピシャ」にフォーカスがあっていたとしても、実際に写るときは、3メートルも違うところにいるのだから、ピンぼけにもなろうというものです。


天気がいい日は明るいので、絞りを深く絞って被写界深度を稼ぎ、擬似的にピントが合う範囲を広く取ることができる。
それが、天気が悪く暗いときはそうもいかないため、ピンぼけ写真を量産することになるのです。


でも、例えば、コーナーのカーブの中心点にいると、どんなに速く走っていても、自分を中心に回っている(=等距離に走っている)ことになるので、ピンぼけにはなりにくい。
もちろん、自己中心的な人だと、ピンぼけを起こさない、という意味ではない。

私を中心に世界が回っているのよ。おぉっほっほっほ〜。
(世界の中心で「生ビールもう一杯」と叫ぶ)


あれ?ピントが合わないぢゃないのよ。どゆこと!?

 
ぼ、僕に言われても・・・


解説もいいけど、分かってんなら何か対策しろよ。っていうか、上の写真はほぼ等距離を走ってるけど・・・(^^ゞ





今度は場所を変えて、第1ヘアピン前のスタンドに陣取る。

ふむ?フェンスが邪魔だぞ。あれー?前回どこから撮ったんだろう。

遅刻して到着したものだから、撮影スポットの下見が出来ていない。あぁ、大失敗。

そうこうしている間にも、1分ごとに若ちゃんが通過していく。

撮影隊も、気を取り直してカメラを構える。



相変わらず雨が降り続き、路面はスリッピーだ。

いくらウェット用のグリップの効くタイヤを履いているとは言え、何故こんなスピードでカーブに入れるのだ。





「このスピードならタイヤが路面を掴んでいられる」 そういうことが、体で覚えられているのだろうか。


「若松選手が106秒台を出しました」

おおおぉっ!確か、他の選手は09秒台って言ってたよな。ダントツじゃん。

あれ?電光掲示板はまだ3位だ。他の選手もタイムを上げてきてるのかな。

その後も、何回かのタイムアタック。でも、電光掲示板の順位は変わらず3位。




「まあ、決勝進出は間違いないのだし、3位でもフロントローに並ぶわけだから、これでいいのですよね」

・・・と。

バックストレートを疾走する若ちゃんを追っていると、そのままピットロードに入っていった。

マシントラブル?前回の情景が、ちらっと頭に浮かぶ。

ううん。変なことは考えないぞ。

あまり無理しないで、着実にポイントを獲得する戦略だよ、きっと。


ピットロードに向かう若ちゃんのマシン





再びコースに現れた若ちゃんは、ゆったりと周回するだけだった。

コントロールタワーの電光掲示を不思議そうに眺めながら・・・


つづく・・・

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予告を守れなくてごめんなさい。次回更新は11月8日かも・・・


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