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ついつい熱中しすぎた。

お昼休みを利用して撮影スポットを確認するだけのつもりだったのだが、多少は土地勘のできた筑波と違って、もてぎは初めてなので、新鮮な驚きがある。

「ここからの眺めもいいなあ」、「あそこも良さそう」

などとしていると、もう2時だ。

慌てて戻ってきたパドックには、すでにピリピリした空気が流れている。

すでにパドックには緊張感が漂う。



新しいレーシングスーツだ


出陣を待つニューマシン





レーシングスーツに着替えた若ちゃんも、静かな闘志を胸に、神経を集中させている。

もう間もなくすると、レース前の車検が始まる頃だ。


マシンを見つめて精神集中

マシンの移動が始まった。

チームの皆さんに気負った気配はなく、いつもどおりの様子だ。



若ちゃんが押している部分の裏側には、「財投機関債ハンドブック」の文字が見える。

およそサーキットには似合わない画数の多い漢字だが、スポンサーであるツッチーさんのステッカーは、お守りみたいなもの
なのだ!?


「行ってらっしゃい」

さあ、いよいよだ。

・・・と思ったが、車検を終えたら戻ってくるんだった。

落ち着け、もう。



このパドック脇の駐車場の周りには、タイヤブースや整備場など、レース関係の施設がいろいろとある。

その他にも、レーサーやピットクルーのためのレストランや売店なども充実している。

本来、この駐車場には、レース関係者しか車で入ることはできない。

一般客は、外の一般駐車場を利用しなくてはならないのだ。

しかし、そこは「若松選手応援プロジェクト レース撮影スペシャルユニット」である。

れっきとした、レース関係者なのである。えへん。


(写真:Usakoh-san)

「車両通行証」は関係者のあかし?


まあ、もちろん、そんなハズはないわけで・・・。

Takaさんのご好意により、通行証をお借りしただけです。

でも、これで、撮影が終わってすぐに、ここに戻ることができる。

いつも色々と無理を言ってスイマセン。

今度こそ、本当に出陣だ。

頑張って、行ってらっしゃい!

出陣前の記念撮影


ST600 公式予選 総合正式結果表
WEATHER : Fine COURSE : Dry Road Course 4.801km

Pos No.   Name Time Delay Gap   Type Team
1 59   井上 哲悟 2'00.934 142.93Km/h     ZX6-RR ブルーサンダーTISレーシング
2 92   國川 浩道 2'01.039 0.105 0.105   YZF-R6 忠男レーシング
3 63   佐藤 靖視 2'01.361 0.427 0.322   CBR600RR racingライドスポーツ
4 5   川原 英実 2'01.461 0.527 0.100   CBR600RR Team−M’s&アドバンテージ
5 88   津田 一磨 2'01.809 0.875 0.348   CBR600RR Team 桜井ホンダ
6 77   永塚 良典 2'01.873 0.939 0.064   YZF-R6 豊雄・北條サービス
7 33   大金 孝弘 2'01.966 1.032 0.093   ZX-6RR (有)豊雄&MST RT
8 3   小島 康孝 2'02.075 1.141 0.109   CBR600RR Teamフレンズ&マイスター
9 74   若松 宏 2'02.158 1.224 0.083   YZF-R6 忠男レーシング
10 73   丸山 美由貴 2'02.282 1.348 0.124   CBR600RR オールスターモータースポーツ
11 64   金子 朋弘 2'02.409 1.475 0.127   CBR600RR チームビックフォー
12 58   荒川 敏治 2'02.476 1.542 0.067   YZF-R6 TEAM・ARA新垣学校虎の穴
13 11   原田 貴史 2'02.505 1.571 0.029   CBR600RR clubHARC−PRO&アクア
14 25   清水 郁巳 2'02.724 1.790 0.219   CBR600RR B’WISE R・T
15 4   加藤 啓介 2'02.779 1.845 0.055   CBR600RR CLUB HARC−PRO.



筑波では、スタート直前のサーキットの様子をパドックの上から見ることができるのだが、このツインリンクもてぎでその場所に陣取ってしまうと、今度はコースの大半が見れなくなる(たぶん。)

したがって、昼休みに下見をした先ほどの場所に戻って、案内放送を聴きながらレースの開始を待つ。

「今頃、スターティンググリッドで最後の調整をしてる頃かなあ」

見えないけれども、我々にも緊張感が伝わってくる。

「レース開始5分前を、●● ●子がお伝えしました」

本日デビューのレースクイーンのことらしい。

はっ!

今回、すっかりRQのことを忘れていた。

噂によると、かなり本格的にイイらしい。

なのに、1枚も写真がないぢゃないかぁっ。

パドックの上には、スタート準備を観戦する人々の姿が見える

などと油断している場合ではない。時計を見ると15:15。そろそろか?

放送が聞こえてきた。


「ただいまレッドシグナルが点灯。グリーンに変わった!」

START

最初に第1コーナーを抜けてきたのは、予選1位、2位の選手だ。

続いて、ゼッケン88番 予選5位の選手が3位につけている。

好スタートを切ったようだ。





若ちゃんは?

ここからは距離があるので、肉眼では見えにくい。

間をおかず現れたゼッケン74番。

順位は変わらずに9位のままのようだ。

ここから、じわじわと追い上げていくことを期待しよう。


第2コーナーに現れた若ちゃん


第4コーナーを立ち上がって、第5コーナーに向かうストレート。

直線で25番との競り合い

ここは長さ約500mの直線で、時速200km近くにはなっているだろう。

予選14位であったゼッケン25番が激しく追い上げてきている。

競り合いながら第5コーナーへ入って行った。

僕のところからは、ここで見えなくなるので、走って反対側に向かう。



ここまで接近するものなのか。

(写真:Usakoh-san)
130Rの立ち上がりから、S字カーブへ。


130Rの出口で、うさ公さんが、愛機「ぶれない君」を手に待ち構えている。

そこに現れたのは、ゼッケン64番とTail to Noseのバトルを繰り広げている若ちゃんだった。

そして、うさ公さんを通過した若ちゃんが、S字カーブに入るところまで、丘の上から僕が見送る。


S字カーブでは、ツッチーさんが待ち構えていて、正面からの姿を捉えている。


(写真:Tsuchy-san)

このような撮影隊の配置となっている中、若ちゃんは周回を重ねていく。

さすがに、去年よりも周りの選手のレベルもアップしているし、ニューマシンでは準備不足とのことだ。

ごぼう抜きというわけにはいかないだろうが、オープニングラップで、若ちゃんの順位に変動はあっただろうか。


大混戦だ

再び、第1・第2の複合コーナーに目を向けると、トップグループの選手が現れる。トップの選手は入れ替わって88番になったようだ。

ゼッケン 92番の國川選手は2位を維持している。若ちゃんと同じカラーリングのマシンやウェアなので、一瞬、ドキッとする。

続いて、若ちゃんが見えた。

若ちゃんは6位だろうか。順位を上げたようだ。

しかし、大混戦だ。それに、相変わらず、ゼッケン64番が猛追してくる。


もてぎのコースは、全長4801m。

約2分で1周する。

同じ場所に戻ってるまで、少し時間の余裕がある。

その間、あちこち走り回って写真を撮る。


やはり、お昼休みに撮影練習と称して写していたときとは、興奮度が違う。

気がつけば、無我夢中で追いかけている。
64番とのバトルが続く。

少しずつ撮影ポジションを変えながら、勇姿を狙う。

今立っている場所は、あちこちを見回すことができる撮影ポジションなのだが、どこもそれなりに遠い。

500mmのレンズを振り回しているので、一応写せるのだが、さすがに手持ち撮影は厳しい。

微妙な手ブレが、光のにじみのようになって、あまり綺麗な写真が撮れていない。

手ブレ防止は、超望遠では必須かな。僕も「ぶれない君」が欲しくなってきた・・・

「ぶれない君」の威力は絶大

(写真:Usakoh-san)


S字カーブをクリアしていく若ちゃん。 綺麗な流し撮り。

(写真:Tsuchy-san)


決勝レースは10周で行われる。 後半戦の追い上げに期待がかかる。


つづく・・・

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次回は最終回。今週末まで待っててね!


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