2006年8月5日(土) まちだリス園

以前、相模原に抜けるときに通った道で、たまたま見かけた「リス園」。
一度行ってみたいなあと思っていたのだけど、ここだけのために来るほどのインセンティブがなかったのだけど、ちょっとしたきっかけでやってくることになりました。


(写真はEOS 20D+EF70-200mm F4L USM、EF24-85mm F3.5-4.5 USM)



今日は暑い一日でした

EOS 20D+EF70-200mm F4L USM F4.0 Auto +1/3EV







町田リス園は1988年12月のオープン。
当時、町田市には動物園がなく、子供たちに動物と触れ合う機会を作れるようにということで、ふれあい形式の動物公園が企画されたのだそうです。
また、ここは学校教育終了後の障がい者が、社会生活に必要な能力を養い育てる授産施設でもあり、受付などの業務を職員の方々と一緒におこなっています。
そして、道を挟んだ向かい側には、「薬師池公園」という広い公園があります。
これは新東京百景にも選ばれた場所で、リス園とセットで楽しむことができるので、あとで行ってみることにしました。

リス園の目玉はなんと言ってもリスの放し飼い広場。
リスが登れない特殊フェンスとタカなどの進入を防ぐネットで囲まれた中に、
約100匹のタイワンリスが放し飼いにされています。
中では直接えさ(ひまわりのたね;1袋100円)を与えることが出来ます。
リスは歯が丈夫なので、えさと一緒にかまれるといけないということで、手袋の貸し出しがあります。
子供用の小さい手袋をはめて、さあ、リスさん寄っておいで!



リスといえば、ちっちゃくて、くるくる尻尾で、ホッペがぷぅっとふくれてて・・・
という可愛いイメージだけれども、ここにいるリスは、タイワンリスという種類。


タイワンリス


けっこう体が大きくて、体長は尻尾を伸ばせば30cmぐらいはある。
人にも慣れているらしく、物怖じせずに近寄ってくる。
じゃあ、さっそく100円で購入したリスのえさ(ひまわりの種)をあげようか。
と、袋を取り出したそのとき、1匹のリスが優奈に襲い掛かった!
手に持っていたえさをめがけて、ジャンプして優奈の肩に飛び乗り、腕を伝って餌をとりにきたのだ。


びっくりした優奈が振り払おうとすると、リスも落ちないように余計にしがみつき・・・
結局、腕にしっかりと爪のあとが残ってしまいました。
もちろん、優奈は大泣き。
「もう、やだー、怖い〜」
一応、職員の方から説明を受けていたのだが、まさかこんなにリスが積極的とは思わなかったので・・・
もう一度改めて餌やりのコツを伝授してもらった。
簡単に言えば、餌を持った手を低く出すこと。
こうすれば、リスもジャンプしなくても届くので、地面を歩いてやってくるのだそうだ。












シマリス。 警戒心が強く、餌を取りには来ない


A

優ちゃん、もう一回やってみる?
「うん・・・」
今度は上手に餌をやることができた。
「リスさんって可愛いね」
すぐに立ち直った優奈は、リスがたくさんいるところを探して、餌をやりに行った。
今度は、ちっちゃくて、ホッペがぷぅっとふくれてて・・・
の、マンガに出てくるようなリスを探す。
そのイメージのリスは「シマリス」という種類。
愛らしい顔とは裏腹に、性格は非常に排他的だそうだ。
そして、警戒心も強い。
餌を見せても近寄ってこない。
まあ、こっちは見るだけで我慢しようね。
餌ももうなくなってきたし、他のところを見に行こうか。

タイワンリスは綱渡りとジャンプが得意
もともと、ツルやツタの生い茂った森林に生息して
いるので、綱渡りが大変得意らしい






この「まちだリス園」は、放し飼いのリスだけではなく、エゾリス(北海道)や、アカリス(北米)などもいる。
また、キタリス(イギリス)のように、原産地では絶滅の危機に瀕しているものや、ムギワラリス(南米ペルー)のように詳しい生態が分かっていないものなど、貴重な種類もいる。
その一方で、プレーリードッグなどメジャーなものもいる。
そして、なんとウサギとカメが一緒に飼われている。
しかし、カメはまったく動かなかった。
どうやら競争することはないらしいが、何回やってもカメが勝つことはないだろうと思うのだ。
精力的に動き回るウサギには、これまた100円のウサギの餌をあげた。
空っぽのケージもあるけど、なんだろう?





あれえ?何もいないぞ?
本日のふれあいコーナーは終了してました



ふう、暑い。 少し休憩です







リス園の片隅では、なにやら絵を描いている人たちがいた。
どうやら、リスの絵を描いていて、後でリスの顔の部分に穴を開けて、そこから顔だけ出すことができるボード(観光地でよくある、記念写真用のアレね)を作っているらしい。
数人で手分けして、実に手際よく作業が行われている。

A リスの顔の部分はあとで穴を開ける


町田リス園の外壁の絵


絵を描いているのは、芸大か美大の学生さんで、ここのリス園の外壁の絵を描いたグループの人たちだそうだ。
物珍しそうに優奈が見入っていたら、「ちょっと塗ってみる?」と声をかけてもらった。
いや、実際には、「優奈にも塗らせてくださいっ」とお願いしたのである。

ひまわりの花を黄色く塗ってごらん
いつものぬり絵と違うから緊張するぞ
あ!ペンキがたれたっ



ひまわりの花(本物)


何を作っているのか、とか、絵を描いている人たちがどういう人たちか、というのは、リス園の職員さんから聞いた話である。
いやに親切に説明してくれるなあ、と思ったら、僕のカメラ(というよりレンズ)がごっついので、雑誌の取材と勘違いしたらしい。
すいません、ただの親バカでした。ちょっとがっかりの職員さんに申し訳ないのらー。






出入り口近くのケージ(シマリスゲート)には子リスがいた。
毎年、梅雨時に生まれるらしいのだけど、大人になっても小さいので、子供と大人の区別がつかない。でも、たぶん仔シマリス。
そして、リス園を後にして、道を渡った反対側にある薬師池公園に向かった。

薬師池公園 南側裏門から入りました




薬師池公園は町田を代表する景勝地として、また四季折々に花々が楽しめる公園として有名で、多くの人が訪れて賑わうそうだ。
「公園」としてではなく「観光地」として成立している性格もあって、季節毎の花々が見頃となる時期には遠方から訪ねてくる人も多いらしい。
1982年に「新東京百景」、1998年には「東京都指定名勝」に指定されています。
上の写真は、裏門から入ってすぐのところから眺めたもの。
5〜6月ごろなら花菖蒲が咲き誇っているらしい。







いやに真剣に見ているね

公園の中ほどには、この公園の名前でもある「薬師池」がある。
池の中央部にかかる橋は「太鼓橋」という名称の二重橋。
ここから池を眺めると、緋色の鯉が泳ぐ姿を見ることができる。
池に帽子を落とすといけないから、ちょっと預かっておいてあげるね。
「わあ、すごーい」
優奈もついつい見とれています。。。
と思ったら、カメを見ていた。
いや、いいんだ。どんな動物にもやさしくできる心をもってね。

カメを見ている優奈は、ハトに見られていた


あんまり身を乗り出して、池に落ちるなよ






自由民権の鐘の音は諸行無常の響きあり・・・?

池の北側には、写真家の秋山正太郎氏の協力による「町田フォトサロン」がある。
今回は立ち寄らなかったけれど、色々な作品が展示されているらしいし、今度は覗いてみようかな。
そのフォトサロンの北側には、「自由民権の像」というものが建てられている。
町田市の市制40周年を記念して1998年(平成10年)に建てられたのだそうだ。
中央下部には「自由民権の鐘」が吊されている。
さっそく優奈は鐘をついていた。
自由民権の音がしたかな?


公園の北側の奥に、かなり広いハス田がある。
ここのハスは「大賀ハス」というものらしい。
解説によると・・・
「大賀ハス」は1951年に千葉県の検見川遺跡で発見された2000年以上も前のハスの実から発芽したもので、発掘した大賀一郎博士の名を取ってそう呼ばれているものだ。
発掘されたハスの実は3個だが、発芽に成功したのは1個だけだったようだ。
ということらしく、その大賀ハスを株分けしたものが、ここに植えられているということだ。
縄文時代に咲いていたハスの花を、今も見ることができるというのは、ちょっとロマンチックかもしれない。
が、こんなお昼には花は閉じてしまっている。
そもそもハスは、早朝に咲く花。
真夏の炎天下に暑い思いをしながら見るよりも、朝早く出て、涼しいうちに鑑賞するのがいいのだろうね。


この時間ではほとんど咲いていない







今日は、本当はもっと早起きして富士山に行こうと思っていたのでした。
富士山の五合目とか、涼しそうだなと思って。
しかし、すっかり寝坊。
慌てて出かけたが、東名高速は厚木まで16km渋滞の表示。
念のためと思って高速に乗ったものの、やはりとんでもない渋滞。
途中で降りて、さてどこに行こうかと悩んだときにふと思い出したのがこのリス園だった。
初めて行った場所ということもあり、それなりに楽しめたけど、やはり暑い。
真夏なんだから仕方ないけどね。
今度は涼しくなった秋にでも来てみようかな。











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