払沢の滝(東京都西多摩郡檜原村) (東京都西多摩郡檜原村)


東京都とは言え、西多摩郡ともなればかなり山奥であることを実感できます。

八王子市街から車でさらに30分。国道ではあるものの道幅は狭く、渋滞になりやすいので早朝に出なければ1時間ぐらいかかってしまいます。

これでも東京都。鬱蒼とした森に包まれています。
正面に見える建物は郵便局です。


駐車場は完備されており、駐車料金無料。ただし、20台ぐらいしかスペースがないので、留められない場合は、手前に路上駐車するしかない。

そこからは、約10分ほどの山道を登っていくことになります。

山道と言っても、比較的整備されています。そうはいっても山道。ずっと登り続けていると、汗だくになります。

特に、重いカメラバッグ、重い三脚、そして2歳になったばかり(当時)のチビを連れて行くとなると、天気が悪い方が涼しくて助かります。


ムサキツユクサ。この花を見ると、小学校の夏休みの宿題を思い出す。

なんせ、2歳の幼児は、ものの5分と経たないうちに「抱っこ!」攻撃。

肩にカメラバッグ、左手に3kgの三脚、右手に12kgの子供を抱えての山道は、さすがに辛いものがあります。

このときの体験が、軽量のカーボン三脚の購入を決定づけたと言っても過言ではありません。 

写真を撮るのも体力がいるのです。


滝に至るまでにも、渓谷というのは見所がいっぱいだから嬉しい。

その都度、子供を下ろして、三脚をセットし撮影開始。また片付けて、抱っこしてさらに登っていきます。

一人で歩いていれば、そんなに時間もかからずに着くと思うのだけど、その分、見落としてしまう場所もあるかもしれない。
せっかくだから、子供のペースに合わせてゆっくり登り、マイナスイオンを満喫するとしよう。




しばらくすると滝の音が聞こえてきて、木々の先に滝の姿が見えてきます。



総落差60mに及ぶ4段の段瀑であるが、木々に覆われいるため、下段(4段)しか見ることができない。
この滝の水は、秋川渓谷を経て、やがて多摩川となる。
日本の滝100選に選ばれる名瀑であるが、観光客はあまり多くない。
滝を見て楽しい人は、ごくわずかの変わり者だからということか。
厳冬期には氷結する。

ようやく腰をすえて撮影に専念・・・と思いきや、チビがじっとしているはずもない。

底は浅いけれども川の流れは速いし、2歳の子供には危険がいっぱい。
川に落ちないように気をつけなければいけない。

それに、唯一の財産である撮影機材から離れるのも不安だし。なかなか落ち着かないものです。

滝壷が見えるところに行くには、最後に階段を上る必要があります。

再び両手に荷物と子供を抱えて上ろうとすると、それを見かねて、近くにいたおばさんが「お子さん、見ていてあげましょうか?」と声をかけてくれた。

渡りに船とばかりに、「ぜひお願いしますっ」と押し出そうとすると、「おとうさぁ〜ん」と、そんなときだけ実に殊勝な態度をとる。仕方がないので、再び抱えて階段へ。

苦労した甲斐もあって、綺麗な滝を見ることができました。


帰りは下り坂なので、ずいぶん楽です。

ギャラリー・喫茶「やまびこ」
写真や陶芸品などが飾ってあります。
珈琲も普通においしいです。


ふもとには、ちょっと変わった喫茶店があります。

この写真の向こう側からこちら側に向かって登ってくるみちなので、行きには気がつかなかったのですね。

せっかくなので、一休み。渓流の水を使ったというコーヒーを飲ませてくれます。

まあ、普通のコーヒーの味ではありますが、気分を味わうということなのです。

あとは、近くで咲いている花を愛でながら駐車場にもどるだけ。

あまりのんびりしてると、帰り道の渋滞が始まってしまうので、お昼になる前には帰ったほうが無難ですね。














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