前回の東日本チャレンジカップ第3戦(2005.4.10)から、管理人はnewレンズを投入している。
その名も「ブレンちゃん2号」、またの名をEF100-400mm F4.5-5.6 L IS。
「IS」とは、Image Stabilizer の略で、手ぶれ補正機構のことである。
「ブレンちゃん1号」は、すでに昨年の筑波のレースから参戦している。EF300mm F4
L ISのことである。
単焦点レンズは、その明るさ、ドンピシャのときの解像度ともに素晴らしいものがあるが、レース撮影ではやはりズームが便利と言わざるを得ない。
本物の記者さんのように完璧に分業できるならともかく、同じ場所で撮り続けるわけではないため、撮影ポイントにあったレンズ一本で臨むことはできない。
遠くを走っているときには長い焦点距離でぐっと寄せたいし、そして目の前まで来たときには引いて撮りたい。
カメラを2台持って、1台を超望遠、もう1台を中望遠にする手はあるものの、これも移動しながらの撮影では不便なことこの上ない。
やっぱり、ズームは便利なのだ。
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これがブレンちゃん2号だ
(モデル:ゆうちゃん) |
雨の筑波でのブレンちゃん1号
(写真:Usakoh-san) |
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それで、使い心地はと言うと、このレンズ、なかなか良いのです。
USMであるのでAFは静かで早い。ボケがうるさいのはズームの宿命だが、Lレンズらしい発色のよさと高い解像度を見せてくれる。
ただし、画質優先のLレンズだけに、やはり大きく、重い。
気軽に持ち出すスナップレンズではないので、もっぱらレース撮影用になるのかな。
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ところで「手ブレ補正」ってなあに?という解説を始めるとかなり長くなりそうなので、長く書いてしまえ!
通常、カメラをしっかりとホールディングしていても、多少の手ブレは発生している。
しかし、ブレの程度が許容錯乱円の範囲内であれば、撮影された画像にはブレがないものとみなされる。(つまり、人間の目で見分けられないということ)
通常は、焦点距離(mm)分の1秒よりも早いシャッターを切れば、手ブレは防げる(許容範囲に収まる)といわれている。もちろん個人差はあるが。
「2段分の補正効果」とは、この「通常、手ブレを起こさないシャッタースピード」より2段遅いシャッタースピードでも、ブレのない、鑑賞に耐えうる画像を写せるということ。
200mmのレンズを使っている場合、通常であれば1/200秒よりも早いシャッターが必要になる所が、1/50秒でも手ブレが目立たずに写せるということだ。
ただし、ここで言う「焦点距離(mm)分の1秒」は、35mmフィルムカメラにおける公式であり、35mmフィルムよりも撮像素子が小さいデジカメでは、焦点距離を1.5倍または1.6倍などに換算した後の焦点距離分の1秒で考える必要がある。
つまり、同じ200mmの焦点距離のレンズを使っても、銀塩カメラ(EOS-3やNIKON F5など)や、フルサイズのデジカメ(EOS-1Ds Mark-IIなど)では1/200秒、1.5倍換算のNIKON D70では1/300秒、1.6倍換算のEOS-20Dでは1/320秒が、手ブレの起きない限界スピードとなる。(← あくまでも目安ね)
では、どういう仕組みで手ブレが補正されるかというと、さらに長くなるので、説明しているキヤノンのサイトをご紹介。
http://www.canon.co.jp/Camera-muse/tech/room/f_index.html
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重いなあ。持ってるだけでも大変だよ。
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さて、このようにスローシャッターには非常に効果がある手ブレ補正ではあるが、シャッター半押しから画像が安定するまでに若干の時間がかかる。(振動ジャイロが揺れを検知して作動が開始するまでのタイムラグ)
レース撮影で、いきなり、ぶぅ〜んとレンズを振り回しても、補正されないのだ。
遠くを走っている姿をファインダーに捉え、シャッター半押しで狙いながら我慢・我慢・ガマン・・・
補正が効いて、画像が安定してきたところで、おもむろに連写を始めるのだ。
手ブレ補正が無いレンズでも、これは同じだね。慌ててシャッターを切るとろくな写真が撮れていない。
また、あまり連写をすると、ファインダーの消失時間が多すぎて、写しにくい。やはり、ほどほどにしといた方が良さそうだ。
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